目に見えない世界第二回は・・紙と鉛筆とインクです.何気なく普段使うこれらを200倍に拡大するとどんな世界が広がっているのかちょっと覗いてみましょう.今日は最後に研究ぽく考察・仮説の立案をしてみました!
目次
今回用意したのは普通のコピー用紙,えんぴつ,サインペン(黒と赤)です.これらを拡大すると・・・
ちょっと見づらいですが,コピー用紙を200倍に拡大すると繊維状のものが重なり合っているのが見て取れます.紙が繊維からできているのは結構知られているとは思うのですが,200倍にするとそれが分かりますね.
紙って横に引っ張るだけでは破けづらく,裂くようにするとすぐに破けるというのは感覚的に知ってますよね.横に引っ張っている時は繊維同士の摩擦でなかなか破けないんですが,裂く場合そういった力がほとんど働かないのですぐに破けます.割けるチーズみたいなものですね笑
えんぴつで書いた文字を200倍に
繊維がよりはっきりと見えましたね.僕はこれを見たとき意外とスカスカだなと思ったのですが,皆さんはどうでしょうか.まあ,黒鉛をこすりつけているだけなので再表面の繊維にしか色がつかず,スカスカになるのは当たり前なんですけどね.
黒鉛の金属光沢もしっかり見えています.細かい黒鉛の粒子を紙の繊維がからめとっているはずなんですが,その黒鉛の粒子は確認できません.1 μm以下なのでしょうか.
ボールペンで書いた文字を200倍に
こちらも繊維がはっきり見えています繊維は透明っぽいです.よく見てみると,繊維がインクを吸っているわけではなさそうです.繊維がインクを吸っている場合,繊維の中に色のグラデーションができると思うんですが,それがありません,ボールペンのインクであっても単純に繊維にまとわりついているだけなんですね.たぶん.そしてこちらでも思ったのが意外とスカスカ.字が汚いからでしょうか..字がきれいな人のを見てみたい.
サインペンで書いた文字を200倍に
黒
さすがに太いし滲んでますね.やっぱり繊維がインクを吸っているようには見えないんですが,もう少し高倍率で見てみたいですね.おそらくインクの色素成分を繊維の隙間で担持しているだけなんでしょう.
赤
太い笑
なんでこんなに太いんだろうか..
裏移りについて
黒と赤比べたのには理由があって,マッキーだとめちゃめちゃ裏移りするんですよ.で,赤いやつだとしない.この理由が分かるかと思ってみてみたんですが..
うーん良く分からない.
裏移りって,紙にインクが付いた瞬間から,インクが乾くのと染みこんでいく現象が同時に起きているはずで,インクが乾くのが速いと赤のようになる.しみこむのが速いと黒のようになる.
乾く速度は「インクがどれだけ蒸発しやすいか」と「インクと紙との相性(濡れ性)」で決まり,しみこむ速度は「インクと紙との相性(濡れ性)」と「紙の隙間の大きさ(毛細管現象)」によると考えることができる.
写真から判断すると,赤はめっちゃ太いので紙に染みこみやすいはず(紙との相性がいい).だけど裏移りしないってことはそれ以上に乾く速度が速いんだと考えられる.
乾きやすいとインクの寿命は短くなるから,裏移りと寿命のトレードオフになるのだろう.
裏移りしないペンは寿命が短いはず!!
だからおそらく赤は寿命が短い.
なんて研究っぽく考察して仮説をたててみたり.検証はいつかするかもしれないですが予定はないです.
おわり!